ぶどうのコンパニオンプランツについて調べました
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ぶどう栽培は、剪定や枝の管理など沢山の行程がありますが、病害虫対策や雑草管理は手間がかかるため大きな課題です。

いぬいぶどう園では、これらの問題を薬剤だけに頼らず、自然な方法でも対策ができるとされている「コンパニオンプランツ」を取り入れる試みを始めています。

バジルとトマトを一緒に植えると良いというのは良く耳にしますが、ぶどうにも同様に存在しているようですので、昨年からぶどうのコンパニオンの植え付けにチャレンジしています。

この記事では、。自然と調和したぶどう栽培で活用できるコンパニオンプランツについて調べた内容を紹介させていただきます。具体例とその効果、昨年の実践結果、そして今年の新たな挑戦についても紹介させて頂ければと思っています。

目次

コンパニオンプランツとは?

コンパニオンプランツとは、互いに良い影響を与え合う植物同士を近くに植えることで、作物の成長を促進し、病害虫対策や土壌改善、収量の向上などを目指す農法です。

例えば、特定の植物が発する香りや化学物質が害虫を遠ざけたり、土壌中の栄養を補完したりする役割を果たします。

この方法は、有機農法や自然栽培の分野で広く活用されており、農薬の使用量を減らすだけでなく、生態系全体を健全に保つ効果もあります。

30年ほど前は、この柏原市でも蛍が飛んでいたり、沢蟹も沢山いたり、自然が豊かだったのですが、いまではほとんど姿を消してしまったので、少しでも昔の自然環境に近づけていければいいなと思っています。

ぶどう栽培でのメリット

コンパニオンプランツをぶどう栽培に取り入れるメリットを調べると以下のようなメリットがあるということが分かりました。

病害虫の防除

ゼラニウムやラベンダーなどの香りを持つ植物は、害虫(アブラムシやコナジラミなど)を遠ざける効果があるそうです。ネギ属の植物(ニラやチャイブ)は土中の害虫を防ぎ、ぶどうの根を守るという事でした。(内容については引き続き検証します。)

雑草の抑制

地面を覆うタイムやオレガノなどの植物は、雑草が繁茂するスペースを減らします。

土壌環境の改善

クローバーやルピナスなどの植物は窒素固定を行い、土壌の栄養状態を向上させます。

見た目や生態系への貢献

色とりどりの植物が育つぶどう園は、見た目にも美しく、地域の生態系にも良い影響を与えます。

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ぶどうと相性の良い植物のリスト

ぶどうと相性の良い植物を調べました。それぞれの植物が、どのような役割を持っているのか、役割別にまとめています。間違っているモノなどありましたら、ご指摘頂ければ嬉しいです。

害虫を遠ざける植物

  • ゼラニウム:アブラムシやコナジラミを遠ざける。
  • ラベンダー:香りが強く、多くの害虫を寄せ付けない。
  • ニラやチャイブ:根の周りにいる害虫を抑制。

土壌改善に役立つ植物

  • クローバー:窒素を固定し、土壌の栄養バランスを整える。
  • ルピナス:深い根を持ち、土壌の通気性を改善。

雑草抑制に役立つ植物

  • タイム:低く広がり、地表を覆う。
  • オレガノ:雑草の繁殖を抑える。
  • マリーゴールド:地面を覆うだけでなく、線虫を抑制する効果も。

2024年の取り組みと反省点

昨年は、ハウス内でゼラニウムを試験的に植えてみましたが、夏の半ば頃に見えなくなってしまっておりました。調べてみた結果、原因は以下のようなことが考えられました。

高温多湿への弱さ:ゼラニウムが湿気に耐えられず、枯れてしまった。

雑草管理の不足:ゼラニウムが雑草に埋もれ、十分に成長できなかった。

2025年の計画

これらの反省を踏まえ、今年は植え付け時期について注意しながら、ハウス内よりも露地ぶどうで実験を進めていきたいと思います。また、庭で試験的に育てているローズゼラニウムがかなり勢いがあったので、この辺りはローズゼラニウムが合っている?かとも思い、株分けにチャレンジします。

かなり根っこが伸びてきましたので、もう少し暖かくなったら、植え付けをしたいと思っています。

雑草管理として、地面を覆う植物(グランドカバー)の活用などにも、対応しながら進めていきたいと思います。

2025年のコンパニオンプランツの取り組み

2025年は以下の取り組みを進めています。

クローバーの活用

昨年撒いたクローバーが順調に繁殖し、広範囲で地面を覆ってくれています。マメ科ということで、窒素の土壌への供給も期待しています。

ローズゼラニウムの露地植え

接ぎ木で増やしていたローズゼラニウムが順調に大きくなってきましたので、毎年大量の蔦や棘のある草に侵食されていた露地ぶどうの圃場の周りに植えました。

今後、これらの場所でどのような変化があるか、引き続き注意深く観察していきます。

ハーブ類の増殖

オレガノスイートマジョラムも接ぎ木で増やしています。これらも将来的に圃場での活用を検討しています。これらも繁殖力が強めということで、導入は少しずつ周りから慎重に進めたいと思います。

ラベンダーの課題と今後の展望

ラベンダーの接ぎ木には失敗し上手く発根しませんでした。その効果を期待して、圃場の周りへのラベンダー植栽は今後の計画として進めていきたいと考えています。

ミント類の慎重な導入

ペパーミントスペアミントは挿し木で簡単に増やすことができましたが、繁殖力が非常に強いという特性があります。

そのため、安易に露地植えするのではなく、まずは圃場の周りの水はけのために掘った溝の部分に植え、その影響を慎重に観察しています。

コンパニオンプランツを活用する際の注意点

植物ごとの育成条件を確認

光、水、土壌の条件が一致するかどうかの判断が難しいなと思いました。引き続き植物毎の特性を調べながら試していきたいと思います。

栄養競合に注意

一部の植物はぶどうと栄養を取り合う可能性があるということも言われていますので、こちらについても引き続き調査していきたいと思います。

モニタリングを継続

季節や気候による植物の変化を観察し、必要に応じて調整を行います。

まとめ

コンパニオンプランツや自然との協生は、ぶどう園における自然で持続可能な解決策として、大きな可能性を秘めているのかなと思っています。

反省を活かしつつ、結果を目指して取り組んでいきます。

クローバーなどは、グランドカバーや窒素の固定化などでき優秀ですし、除草の手間も若干減った気がしますので、他の畑にも展開していきたいと思います。

ただ、畑の周りの蔓系やトゲトゲの雑草は強いので、他のハーブに置き換えが出来るかどうか、今後検討が必要かなと思っています。

圃場環境を変えていくのは時間がかかるかと思うのですが、まずは、緑肥としてもメリットが大きい、クローバーやヘアリーベッチなどの雑草に置きかけるような所から進めて思っています。

ハーブ類も導入したいのですが、繫殖力が強めなので、どのような影響が出るのか分からないので慎重に進めていきたいと思います。

人の背丈ほどに伸びた雑草の処理がかなり大変なので、少しずつ環境を変えて行ければと思っています。

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