スーパーなどに行くと、種なしの皮ごと食べられるぶどうも多く見られるようになりました。
皮ごと食べられるぶどうは、おやつや食後のデザートにもぶどうはピッタリ!
でも、農薬を使っているぶどうを子どもに食べさせるのは心配…
そんな不安な気持ちを抱いているパパやママも多いでしょう。
なぜ農薬を使わなければいけないのか、体への影響についてなど、ぶどうと農薬の関係をお伝えします!
目次
ぶどう栽培で農薬を使う理由とは?
最近では、農薬不使用を謳う野菜や果物を見かけることもありますが、そもそもどうして農薬を使わないといけないのでしょうか。
一番の理由は、ぶどうは人の手によって改良が大きく加えられており、とても繊細ですぐに病気になってしまうからなんですが、まずは、一般的に農薬を使う理由について説明します。
〇農薬を使う目的
主に農薬を使用する目的は3つあります。
・殺虫
・殺菌
・除草
甘いぶどうに惹かれるのは人だけではありません。
虫も惹かれてやってきますが、油断すると全体が全滅してしまう危険性があります。
また、土の中から栄養を取り込みますが、土の中に潜む微生物も様々です。
土から来る病気もあるので、病気が広がらないために土を殺菌しなければならない場面があります。
そして、収穫する際など、作業する上では雑草が、道を完全に塞いでしまい邪魔になりますし、ぶどうの棚にまで伸びてきてしまい大変なことになってしまいます。
広い畑の草刈りは、非常に大変な作業です。
(上にブドウ畑の棚があります。雑草を1ヶ月ほど放置しているこうなります。もはやジャングル。)
夏の炎天下の中、草刈り機を持ち畑の端から端まで歩き回ると全身が汗でぐちゃぐちゃになります。
(実際の草刈り風景です。うちの畑面積はあまり大きくないので、ギリギリ草刈りが出来ているという状況です。広大な畑を運営されている農家さんは草刈りは絶望的…。むしろ無理。)
最近は、雑草を防ぐシートや、雑草を減らしてくれる草の種をまいたり様々なアイテムが登場していますが、
草刈りの労力を減らすことができる除草剤は農家にとって大きな助けになっています。
皆さまもご存知の通り、身近なスーパーなど、コストを減らすことで、品質の良い農作物を、手ごろな価格で購入できるのは、農薬のおかげでもあるのです。
〇ぶどう栽培で農薬を使う目的
一般的に農薬を使用する目的をお伝えしましたが、ぶどう栽培ではどうでしょう。
ぶどうは、他の果物よりも実が密集していて、尚且つ果皮もやわらかいので、とてもデリケートな果物です。
うどんこ病やベト病といった病気にもかかりやすいため、病気から防ぐためにも農薬を使用しています。
また昔と比べて気候が変わり、雨が一気にドバっと降ったり、大量の雨が続く、夜に気温が下がりにくいなどぶどう栽培も年々難しい気候になっている様に感じます。
非常にデリケートな果物で、農薬を全く使わないで育てようとすると、思わぬ病気で全滅ということになってしまいます。
気候によっても影響を大変受けやすいので病気にもかかりやすいです。
なので、私たちの農園では最低限の農薬(有機的なもので人体に取り込まれても影響が出ないと調査結果が出ているものを使っています)を、ぶどうのお薬として使用しています。
残留農薬が人間の体に与える影響は?
農薬のおかげで美味しいぶどうが食べられるけれど、やっぱり残留農薬が心配。
そんな声を耳にします。
日本の農薬基準は世界に比べると確かに緩いと言えます。
海外では使用されていない農薬も日本では規制されていない場合があるので、残留農薬が人体へ与える影響を不安視する気持ちも分かります。
虫や草を殺すことができるのだから人間の体にも影響があると考えてしまいますよね。
一般的には、残留農薬が人間の体に影響を与えるリスクはそれほど高くないと言われています。
日本の農薬基準が海外と比較すると緩い部分があるとお伝えしましたが、様々な試験をクリアするなど、一定の基準で安全性が確認されたものしか農薬として使用できません。
かといって目に見えない部分で、どのような影響がでるのか?という部分に関しては証明が難しい事でもあります。
アトピーや喘息で苦しんでいる身内を間近で見て来た私たちとしては、少しでも健康に安心して食べてもらいたいと思いを持っており、できる限り、ぶどう栽培で使用する農薬を減らして、安全性の高いぶどうを提供できるように工夫しています。
農薬を減らしたぶどう栽培のメリットは?
私たちの農園では農薬は最低限に留め使用しています。
もちろん、人体に影響のないというデータで証明されている農薬を使用しています。
農薬を減らしてぶどう栽培を行うメリットは、自然に近い環境で育てることで、ぶどう本来の美味しさを引き出すことができるということです。
たしかに、除草剤を使用していないので、草刈りは一日がかりの作業となります。
また病気や害虫にも気を付けなければならないので、非常に手間もかかります。最近では猪やハクビシンなども山で食べるものが減った影響などから、ぶどう畑に命がけで入ってきます。
それでも私たちは誰もが安心して食べられるぶどうを提供したいという思いで、日々努力を続けています。
特に、直売所を開いた父から見るとひ孫になる世代も誕生していますので、小さなお子様にも安心してぶどうを食べてもらいたいという思いがあります。
農薬を減らし、除草剤も使用しない栽培は体力勝負なところもあり、いつまで続けられるか分からないのですが、体力が続く限りは頑張っていければと思っています。
皆さまの応援や励ましが一番の喜びです。
いぬいぶどう園 大阪ぶどう直売所
店舗名 | いぬいぶどう園 |
販売責任者 | 乾 陽介 |
住所 |
大阪府柏原市国分東条町1-12 |
電話番号 |
072-977-0483 |
いぬいぶどう園は、大阪の柏原市でぶどう栽培を行っております。収穫したぶどうは、直売所やオンラインで販売しております。祖父から父の代に引き継がれてから、除草剤は不使用。BLOF理論を用いて土壌分析し有機肥料でぶどうの栽培を行っております。最近は自然栽培の手法を学びながら、土壌の改善だけでなく水はけ、土の状態、草の状態にも注目して栽培しています。蜘蛛や虫が沢山いるので、ぶどうを食べる時はしっかりと洗ってからご試食下さい。