いつもご愛顧ありがとうございます。
今日は、いぬいぶどう園で新しく導入した無煙炭化器について紹介します。無煙炭化機は非常に高価で導入するかどうか悩んでおり、他にも伐採した枝をウッドチップにする機械なども検討したのですが、少し調べただけでも減農薬で栽培しているうちの畑にとってもメリットが多くありましたので今年から導入を決めました。
ちなみに、この無煙炭化機については、リビングソイル研究所 代表/土の専門家・植栽設計家の西山雄太さんに教えて頂きました。幅広い知識で有機農業などにも詳しく、色々と教えて頂く事が出来ました。
農業だけでなく、植栽も行われており、土壌や植物についての知識が深く、お家の庭や畑の問題なども相談できるということでしたので、植木が何故か枯れてしまう、庭の手入れが難しいなどなど、植物関連でお困りの方はぜひチェックしてみてください。
目次
無煙炭化器で出来た炭を畑にまくメリットについて
農業について学びを深めるなかで炭を撒くメリットが沢山あることを知りました。
また、これまでは剪定した枝を焼いて灰にしていたのですが、灰ではなく炭の状態にしておくことでのメリットは非常に多く、土壌改善に利用するということは、環境にも優しいということもあり、今回からこの無煙炭化器の有用性を強く感じ導入しました。
無煙炭化器で作成した炭は、一般的に売られているものよりも細い枝などで作成しているので、細かくて比較的にやわらかい炭になっています。この炭が土壌にどのような良い影響を与えるのか調べてみました。
1. 柔らかい炭の特性
まず、無煙炭化機で作られる炭は一般で販売されている炭よりも柔らかく、土に混ざりやすい特性があります。この柔らかさが、土壌との親和性を高め、炭が土壌にすばやくなじむことを可能にします。
2. 土壌の保水力の向上
炭は多孔質であるため、水分を保持する能力が高いです。このため、炭を土に混ぜることで、土壌の保水力が向上します。保水力が高まると、乾燥期でも植物が水分を得やすくなり、ぶどうの栽培にも好影響を与えます。
3. 土壌微生物の活性化
炭は微生物の住処としても優れています。土壌中の有益な微生物が炭の中で活発になることで、土壌の肥沃度が向上し、ぶどうの健康な成長を促進します。
4. 土壌のpHバランスの調整
食用ぶどうの栽培に最適な土壌のpHバランスは、一般的に5.5から6.5の範囲と言われています。このpHレベルは、ぶどうの根が必要な栄養素を吸収しやすく、かつ有害な要素の吸収を最小限に抑えるのに適しています。いぬいぶどう園ではブロフ理論という有機栽培の理論を導入しており、毎年土の状態を調査してもらっており肥料による調整なども行っていますが、炭には、土壌のpHバランスを整える効果があります。これにより、酸性またはアルカリ性が強い土壌でも、ぶどうが育ちやすい環境を構築しやすくなります。
5. 環境にやさしい循環
最後に、無煙炭化機を使うことで、剪定枝などの廃棄物を再利用し、環境に優しいサステナブルな農業を実践することができます。これは、地球に優しい農業のあり方としても重要ということで今ある環境を大事にしていきながら農業を続けていける状況に貢献できればと感じています。
無煙炭化器はモキ製作所さんの100cm幅のモノを購入しました。
詳細はコチラです。庭用などでしたらもう少し小さいサイズでも良いかもしれませんが、大量の枝が出るのと、畑に大量の竹が生えてきている場所があるので、これらの処理もしたいと思い少し大きめのサイズを購入しました。
少し調べただけでも、無煙炭化機によって作られた柔らかい炭は、多方面で土壌改善に寄与し、ぶどう栽培にもプラスの効果をもたらしてくれることが分かりました。もっと様々なメリットがあると思いますので、少しずつ勉強していければと思います。
これからどのように環境が改善されるのか、とても期待しています。